『聊斎志異』より
『りょうさいしい』より
初出:「新古文林 第一号第一号」1905(明治38)年5月、「新古文林 第一巻第五号」1905(明治38)年8月
蒲原有明約18分
書き出し
香玉労山の下清宮といふは名だゝる仙境なり。ここに耐冬あり、その高さ二丈、大さ数十囲。牡丹あり、その高さ丈余。花さくときぞ美はしう※かなるや。そが中に舎を築きて居れるは膠州の黄生とて、終日書読みくらしたる。ある日のことなりき。ふと※より見おこせたるに、やゝ程とほくへだてて女人ひとり、着けたる衣白う花のひまに照り映ゆるさまなり。かゝる境に争でとあやしけれど、趨り出でゝ見むとすれば、疾う遁れき。度かさな…
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