青空文庫

「蔦葛木曽棧」の感想

蔦葛木曽棧

つたかずらきそのかけはし

初出:「講談雑誌」博文館、1922(大正11)年9月~1926(大正15)年5月

国枝史郎921

書き出し

藪原長者「福島は今日から馬市で、さぞまあ賑わうことだろう」「福島の馬市も馬市だが、藪原の繁昌はまた格別じゃ。と云って祭りがあるのではないが、藪原長者の抱妓の中に鳰鳥という女が現われてからは、その顔だけでも拝もうとして、近在の者はいうまでもなく遠い他国からも色餓鬼どもが、我も我もと押し出して来て、夜も昼も大変な雑沓じゃ」「そのように評判のその女、どういう素姓の者であろう?」「素姓などどうでもよいでは

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