青空文庫

「春」の感想

はる

――二つの連作――

――ふたつのれんさく――

初出:「文学界」1936(昭和11)年12月号

書き出し

(一)狂女の恋文一加奈子は気違いの京子に、一日に一度は散歩させなければならなかった。でも、京子は危くて独りで表へ出せない。京子は狂暴性や危険症の狂患者ではないけれど、京子の超現実的動作が全ての現代文化の歩調とは合わなかった。たまたま表の往来へ出ても、電車、自動車、自転車、現代人の歩行のスピードと京子の動作は、いつも錯誤し、傍の見る目をはらはらさせる。加奈子は久しい前から、自分がついて行くにしても京

2020/10/02

19双之川喜41さんの感想

 血縁が ある訳ではないけど  酔狂にも 狂った 女友達の面倒を見ている。 美貌の狂女は  架空の男に 恋文を送り続け 異性憧憬症と 決めつけられ て しまっている。 狂気 ならずとも  正気の 恋愛感情 なるもの も 良く考えれば、 広い意味での、精神異常かも知れない。 狂気と正気は紙一重とも 世上よく 言われる。 後半では 脳病院での 患者の描写が 丁寧に綴られると感じた。

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