青空文庫

「茶話」の感想

茶話

ちゃばなし

11 昭和五(一九三〇)年

11 しょうわご(せんきゅうひゃくさんじゅう)ねん

初出:「サンデー毎日」1930(昭和5)年1月5日~1月26日

薄田泣菫15

書き出し

帽子***1・5サンデー毎日若い英文学者のN氏は、神戸のある高等専門学校で語学の教師をつとめてゐた。その日は学期試験があつたので、朝九時から正午少し前まで、N氏は教室に詰切つてゐなければならなかつた。正午の休み時間に手早く食事ををはつたN氏は、日あたりのいい廊下で日なたぼつこをしながら、自分とさうさう年齢の違ひはない学生を相手に無駄口をきいてゐた。そこへ小使が電話がかかつてゐると知らせて来た。出て

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