青空文庫

「坑鬼」の感想

坑鬼

こうき

初出:「改造」1937(昭和12)年5月号

大阪圭吉75

書き出し

一室生岬の尖端、荒れ果てた灰色の山の中に、かなり前から稼行を続けていた中越炭礦会社の滝口坑は、ここ二、三年来めきめき活況を見せて、五百尺の地底に繰り拡ろげられた黒い触手の先端は、もう海の底半哩の沖にまで達していた。埋蔵量六百万噸——会社の事業の大半はこの炭坑一本に賭けられて、人も機械も一緒くたに緊張の中に叩ッ込まれ、きびしい仮借のない活動が夜ひるなしに続けられていた。しかし、海の底の炭坑は、いかな

2022/01/09

dbd09560a023さんの感想

この人は若くして亡くなっているが、よくこの若さでこれだけの緻密な表現やストーリーを考えたものだなぁと他の作品も読む度に思います。本当に 早世が惜しい作家ですね。

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