とるすといはく
初出:「平和 二號」平和社(日本平和會)、1892(明治25)年5月18日
書き出し
「聖くまことなる心、無極の意と相繋がる意、世の雑染を離れて神に達するの眼、是等の三要素を兼有する詩人文客の詞句を聴くは楽しむ可きかな。」とは英人某がトルストイ伯を崇めたる賛辞なり。露国が思想の発達に於て欧洲諸隣国に後れたる事、既に久し。其記者が仏独の旧形を摸倣するに甘んじて、創造の偉功を顕はさゞる事も、亦た已に久しと云ふべし。然れども形勢俄かに一変し、自国の胸底より文学の新気運湧き出でゝ、今や其勢…
2c4f69358a48さんの感想
大偉人がいることと国家の前途とは関係ない。だれも未来のことはわからない。透谷から百余年、露国はずっと混迷している。