青空文庫

「「油地獄」を読む」の感想

「油地獄」を読む

「あぶらじごく」をよむ

(〔斎藤〕緑雨著)

(〔さいとう〕りょくうちょ)

初出:「女學雜誌 三一五號~三一七號」女學雜誌社、1892(明治25)年4月30日、5月7日、5月14日

北村透谷12

書き出し

刑鞭を揮ふ獄吏として、自著自評の抗難者として、義捐小説の冷罵者として、正直正太夫の名を聞くこと久し。是等の冷罵抗難は正太夫を重からしめしや、将た軽からしめしや、そは茲に言ふ可きところならず、余は「油地獄」と題する一種奇様の小説を得たるを喜び、世評既に定まれりと告ぐる者あるにも拘らず、敢て一言を※まんとす。「油地獄」は「小説評註」と、「犬蓼」とを合はせ綴ぢて附録の如くす。「小説評註」は純然たる諷刺に

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