かいいくろひめおろし
書き出し
一熊!熊!荒熊。それが人に化けたような乱髪、髯面、毛むくじゃらの手、扮装は黒紋付の垢染みたのに裁付袴。背中から腋の下へ斜に、渋段々染の風呂敷包を結び負いにして、朱鞘の大小ぶっ込みの他に、鉄扇まで腰に差した。諸国武者修業の豪傑とは誰の眼にも見えるのが、大鼻の頭に汗の珠を浮べながら、力一杯片膝下に捻伏せているのは、娘とも見える色白の、十六七の美少年、前髪既に弾け乱れて、地上の緑草に搦めるのであった。「…
19双之川喜41さんの感想
昔は このような大衆小説が 漫画と同じように 一世を風靡した頃があった。 むしろ強引さと 展開の速さに 魅了されたものである。 毒にも薬にもならない軽小説を 読み漁ったのである。