青空文庫

「霧の旅」の感想

霧の旅

きりのたび

吉江喬松23

書き出し

北國街道の上には夏草がのびてゐた。柏原から野尻湖まで一里ばかりの間、朝霧が深くかゝつてゐて、路上の草には露が重かつた。汽車をおりて初めて大地を踏んで行く草鞋の心持、久振で旅を味ふ心には、總てが鮮かに感じられた。柏原には一茶の俳諧寺の在ることは聞いてゐたが、霧が深くて見に行く氣にもなれなかつた。何處の國道沿ひにでも見る破驛の姿は此村にも見られた。桑の葉の蒸されたやうな香ひと、上簇期に近い夏蠶の臭ひ

2025/07/31

艚埜臚羇1941さんの感想

  作者 吉江は 一茶の 住んだ という 柏原の 辺りから 歩き始める。草鞋を 着しての 旅なので 一々 小石を 足裏に 感じながらの 歩行禅行 みたいな ものでもある。深まった 霧は 雨粒の ように 感じられ 風情はあるけど 少々 難儀はする。霧中 幻想 徘徊師か。

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