青空文庫

「服部先生の思出」の感想

服部先生の思出

はっとりせんせいのおもいで

初出:「漢學會雜誌 第七年第三號」1939(昭和14)年11月5日

書き出し

先生と私は年齡の上では一歳しか違はないが、大學の年次は先生の方が五年も先輩で在學中から御盛名は承つて居た。殊に文部省から北京留學を命ぜられ、いろ/\な苦勞を倶にしてからは特に親密な交際をして戴くやうになつた。元來、文部省からの海外留學は例外なしに歐米行であり、又文科大學の方では外國文學の留學生は派遣しなかつたのであるが、どうした機運からか、明治三十二年に東西大學總長の推薦で最初の支那留學生として、

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