青空文庫

「山茶花」の感想

山茶花

さざんか

初出:「文章倶楽部」1927(昭和2)年7月号

書き出し

平三爺は、病気で腰が痛むと言って、顔を顰めたり、自分で調合した薬を嚥んだりしていたのであったが、それでも、山の畠に、陸稲の落ち穂を拾いに行くのだと言って、嫁のおもんが制めたにもかかわらず、土間の片隅からふごを取って、曲がりかけた腰をたたいたりしながら、戸外へ出て行った。「落ち穂なんか、孩子どもに拾わせたっていいのだから、無理しねえで、休んでればいいんですのに、爺つあんは……」とおもんは繰り返した。

2021/05/26

19双之川喜41さんの感想

 爺さんが長男に代を譲った後 残されたものは 山茶花だけだったのに突然その木と 根こき機械とを 交換する話が 持ち上がってしまった。 息子に 引けめを感じていた爺さんは 泣く泣く 受け入れる。 高齢者の心持ちが 良く写されていると感じた。

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