青空文庫

「天国の記録」の感想

天国の記録

てんごくのきろく

初出:「中央公論」1930(昭和5)年7月

下村千秋100

書き出し

彼女等はかうして、その血と肉とを搾り盡された一三月の末日、空つ風がほこりの渦を卷き上げる夕方——。溝の匂ひと、汚物の臭氣と、腐つた人肉の匂ひともいふべき惡臭とがもつれ合つて吹き流れてゐる、六尺幅の路地々々。その中を、海底の藻草のやうによれ/\と聲もなくうろついてゐる幾千の漁色亡者。一つの亡者が過ぎて行くと、その兩側の家の小窓から聲がかゝる。遠くから網をなげかけてたぐり寄せるやうな聲、飛びついて行つ

2019/09/12

1f0730b17acaさんの感想

なんとも!苦界に、生きる女の清々しい 生き様に、心があらわれました!

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