青空文庫

「ノア」の感想

ノア

ノア

初出:「富士」1950(昭和25)年2月号~4月号

久生十蘭196

書き出し

第一回交換船霧のなかで夜が明けかけていた。暗い船窓の外が真珠母色になり、十月中旬のおだやかな海が白い波頭をひるがえして後へ流れているのがぼんやり見えてきた。北米、中南米、カナダなどから引揚げた邦人二千四百名を乗せた第二回交換船の帝亜丸は時雨のような舳波の音をたてながら遠州灘を走っていた。山内竜平の船室では、義父にあたる野崎孝助と二人の息子が暗いうちから起きて、真剣な顔で何度目かの持物整理をやってい

2025/07/20

艚埜臚羇1941さんの感想

  二文字の 表題の 文章など とても 目を 通す 気が しないので 長い間 めくって 見ることが なかった けど ふと あの ノアの 箱船と 関係が あるかも 知れないと 思い付き 調べて 見ると 当たらずとも 遠からず た゛った。終戦後 在外邦人は 送還 されたので 引上げ 船を 巡る 逸話が 数多く 生まれた。些かでも 記憶の 底に あの騒ぎが 沈澱 していなくとも 面白い だろうと 感じられた。

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