青空文庫

「奥の海」の感想

奥の海

おくのうみ

初出:「別冊週刊朝日」1956(昭和31)年4月

久生十蘭34

書き出し

京都所司代、御式方頭取、阪田出雲の下役に堀金十郎という渡り祐筆がいた。御儒者衆、堀玄昌の三男で、江戸にいればやすやすと御番入もできる御家人並の身分だが、のどかすぎる気質なので、荒けた東の風が肌にあわない。江戸を離れて上方へ流れだし、なんということもなく、京都に住みついてしまった。筆なめピンコともいう、渡り祐筆の給金は三両一人扶持。これが出世すると、七両と二人扶持をもらって渡り用人になるのだが、そこ

2026/04/20

f3e636211ce1さんの感想

貧乏公家の姫を嫁にもらいご飯を腹いっぱい食べさせてあげる夢のような新婚生活だったはずなのに 残酷な世の中彼は奥の海にたどり着く これこそ十蘭 何も言えない

2021/05/24

阿波のケンさん36さんの感想

渡り祐筆をしていた主人公の金十郎はふとしたことから落ちぶれ果てた公家の娘を嫁に貰う。しかし自分も食えなくなりそれを察した嫁は自分から人買いに売られて東北地方にいった事が分かった。自分には過ぎたる嫁と分かりそれを探しに奥州を駆け回っていく金十郎、果たして会えたのだろうか。 男の愛情を感じさせる作品である。

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