青空文庫

「居酒屋の聖人」の感想

居酒屋の聖人

いざかやのせいじん

初出:「日本学芸新聞 第一三八号」1942(昭和17)年9月1日

書き出し

我孫子から利根川をひとつ越すと、こゝはもう茨城県で、上野から五十六分しかかゝらぬのだが、取手といふ町がある。昔は利根川の渡しがあつて、水戸様の御本陣など残つてゐる宿場町だが、今は御大師の参詣人と鮒釣りの人以外には衆人の立寄らぬ所である。この町では酒屋が居酒屋で、コップ酒を飲ませ、之れを『トンパチ』とよぶのである。酒屋の親爺の説によると『当八』の意で、一升の酒でコップに八杯しかとれぬ。つまり、一合以

2018/09/22

いちにいさんの感想

聖人

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