青空文庫

「〔翻訳〕ステファヌ・マラルメ」の感想

〔翻訳〕ステファヌ・マラルメ

〔ほんやく〕ステファヌ・マラルメ

初出:「青い馬 創刊号」岩波書店、1931(昭和6)年5月1日

書き出し

私がマラルメを足繁く訪れるやうになつた頃、文学は私にとつて殆んど無意味にしか思はれなくなつた頃だつた。読み、書くことは私に重かつた、そしてその倦怠が今に残つてゐることを私は白状しなければならない。しかし文学に対する私の良心、それから、私の存在を明瞭に描き出すことの苦心、それは私から去らなかつた。私は文学に対する苦心のために、文学からはなれた。マラルメは、知識深い一芸術家として、又最も高尚な文学的野

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