青空文庫

「緑蔭叢書創刊期」の感想

緑蔭叢書創刊期

りょくいんそうしょそうかんき

初出:「文章往來」1926(大正15)年4月

書き出し

藤村君のこれまでの文壇的生涯を時代わけにして、みんなが分擔して書きたいことを書きとめておくのもよい企である。わたくしには「若菜集」の出るやうになつた頃のことを書かぬかどうかといふ相談があつた。しかし藤村君とのつきあひは「夏草」出版直後からであるから、若菜集時代、即ち文學界末期頃とは全く無關係であつた。さういふわけから、それでは大久保時代をとの注文が出た。さてその大久保時代を引うけて書くだんになると

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