青空文庫

「渚」の感想

なぎさ

初出:「サンデー毎日 第三巻第二十九号」大阪毎日新聞社、1924(大正13)年7月1日

牧野信一15

書き出し

一「まア随分暫らくでしたね。それで何日此方へ帰つたの?」河村の小母さんは、何の挨拶もなく庭口からのつそりと現れた純吉を見つけて、持前の機嫌の好さで叱るやうに訊ねた。「四五日前……」純吉はわけもなくにやにやしながらうつかりそんな嘘を吐いた。「だつて学校は余程前からお休みだつたんでせう?」「えゝそりやアもう七月の初めから休みだつたんですが、一度此方へ帰つて来て——」何かうまい口実は見つからないものかと

2020/10/11

19双之川喜41さんの感想

 帰省している時は 大学生活を思い 大学に学んでいるときは  故郷を 思い浮かべる。 いつもそこにないものを 追慕する のが  業となってしまった。 渚の行ったり来たりとでも言うべきものか。 鬱々とした思いの描写が  良いと感じた。

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