青空文庫

「各人心宮内の秘宮」の感想

各人心宮内の秘宮

かくじんしんきゅうないのひきゅう

初出:「平和 六號」平和社(日本平和會)、1892(明治25)年9月15日

北村透谷18

書き出し

各人は自ら己れの生涯を説明せんとて、行為言動を示すものなり、而して今日に至るまで真に自己を説明し得たるもの、果して幾個かある。或は自己を隠慝し、或は自己を吹聴し、又た自らを誇示するものあれば、自らを退譲するものあり、要するに真に自己の生涯を説明するものは尠なきなり。哲学あり、科学あり、人生を研究せんと企つる事久し、客観的詩人あり、主観的詩人あり、千里の天眼鏡を懸て人生を観測すること既に久し、而して

1 / 0