青空文庫

「月世界競争探検」の感想

月世界競争探検

げっせかいきょうそうたんけん

初出:「探檢世界秋季臨時増刊 第四卷第三號 月世界」成功雜誌社、1907(明治40)年10月

押川春浪22

書き出し

博士捜索隊の出発明治四十年十月十日の東京新聞は、いずれを見てもまず読者の目を惹いたのは、一号活字で「恋の競争飛行船の月界探検」と表題をだし、本文にも二号沢山の次のごとき、空前の記事であった。「今より凡そ半年以前即ち今年五月一日を以て、東京大学教授篠山博士が月界探検のため自ら発明せる飛行船に乗じ助手一名とともに吾が地球を出発せる事は読者の未だ記憶せらるる処ならんが、その後博士よりは今日まで杳として一

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