青空文庫

「拾うた冠」の感想

拾うた冠

ひろうたかんむり

初出:「赤い鳥」1921(大正10)年5月

書き出し

みなさん神社の神官がお祭の時などにかぶつてゐる帽子をご存じでせう。又あれが冠といふものであることもご存じでせう。あの冠は位によつて種類があります。丁度金筋の何本はひつた帽子は大将で、何本のは中将であると今軍人の帽子で官の位がわかるのと同じことです。昔、天皇陛下がまだ京都におすまひなされたときのことです。或時、京都に火事がありました。その日はあひにく風が強いのでちよつとのうちに市中に拡がりまして、誠

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