ゆきにうもれたはなし
書き出し
お秋さんは、山へ柴刈に行つたかへりに、雪に降りこめられました。こん/\と止めどなく降つてくる雪は、膝を埋め、腰を埋め、胸を埋める深さにまで積つてきました。お秋さんは、大きな柴の束を背負つたまゝ、立ちすくんでしまひました。「もう助かりやうはない。」と思つて、目をつぶつて静かにしてゐますと、だん/\気が遠くなりました。そして、何時間たつたことやら分りませんが、誰か自分を呼ぶやうな気がしてひよつと目をあ…