青空文庫

「大菩薩峠」の感想

大菩薩峠

だいぼさつとうげ

23 他生の巻

23 たしょうのまき

中里介山387
孤絶少年の日常自然と人間の冥通叙情的懐古静謐

書き出し

一清澄の茂太郎は、ハイランドの月見寺の三重の塔の九輪の上で、しきりに大空をながめているのは、この子は、月の出づるに先立って、高いところへのぼりたがる癖がある。人に問われると、それは、お月様を迎えに出るのだというが、しかし今晩は、どうあっても月の出ないはずの晩ですから、茂太郎も、それを迎えに出る必要はないはずです。天には星の数地にはガンガの砂の数大声あげてうたいました。してみると、茂太郎は、星をなが

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