青空文庫

「日記について」の感想

日記について

にっきについて

初出:「大阪朝日新聞」1935(昭和10)年1月12、15、16日

書き出し

私は日記をつけない。なぜつけないかと訊かれると、返事に困るが、どうもつける気がしない。それでも今までに、つけてゐたらよかつたと思ふことは思ふ。すると、結局、私の中に、日記をつけたくてもつけさせない何ものかがあるのか、または、つけないではゐさせないやうな何ものかが欠けてゐるのであらう。面白い日記をつけるやうな人物は、みんな一とかどの人物だとも考へられるが、一とかどの人物でなくとも、およそ人の日記とい

2018/02/25

芦屋のまーちゃんさんの感想

およそ作家といふ者は日記を書くものと思っていたが、岸田は書かぬといふ 理由は、書く気がしないから、といふ しかし、日記自体が嫌いなわけでもない 他人の日記は興味深く読んでいるようだ 公表されぬことを前提に書かれたものは特に赤裸々で家族や他人の批判まで網羅されている 日記は誰が読むための書か? 本人のためである 過去の自分に出会うため 日記をつけることは禁煙の如し 毎年元日から決意し、会社の新年会が始まるころには忘れてしまう つまり過去の自分には興味が無いといふことだ

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