青空文庫

「劇場と作者」の感想

劇場と作者

げきじょうとさくしゃ

初出:「演劇新潮 第一年第四号」1924(大正13)年4月1日

岸田国士13

書き出し

劇場と作者岸田國士一代の人気女優、ド・リュジイ嬢は、給料の問題で、作者にも金を払はなければならないと云ふことを聞いて、「何だつて。一体作者なんて云ふものを、なしにするわけには行かないかね」と、やつつけた。ラ・カメラニイ夫人もまた、オペラ座の化粧部屋に納つて、「作者なんぞゐるうちは、芝居の繁昌するわけはない」と宣言した。それが、仏蘭西のことである。しかも、そんなに旧いことではない。モリエール、マリヴ

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