青空文庫

「緑の星」の感想

緑の星

みどりのほし

初出:「スタイル読物版 第二巻第二号」1950(昭和25)年2月1日

岸田国士35

書き出し

ヨーロッパ通ひの船が印度洋をすぎて、例の紅海にさしかかると、そこではもう、太古以来の沙漠の風が吹き、日が沈む頃には、駱駝の背越しに、モーヴ色の空がはてしなくつづくのが見える。その時、海の旅にあきた誰れかれの眼に、きまつて妖しく映るのは、地平線のうへに、次ぎから次ぎへと湧きでる、あの星ともいへぬ星、ひとつひとつが胸飾りのやうに鮮明な、エメラルドの星のまたたきである。深草乃里は、二十何年か前の秋の航海

2022/04/08

19双之川喜41さんの感想

 避暑地のホテルの 60歳近い女中頭は アラビアがのぞめる外国航路の船上に 忘れられない 思い出がある。 本筋のほかにも げすの勘繰りにたえる枝筋が 散りばめてあり退屈はさせない。 読み手を堪能させてくれると感じた。

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