青空文庫

「当世二人娘」の感想

当世二人娘

とうせいふたりむすめ

初出:「世界之日本」1897(明治30)年3月

清水紫琴45

書き出し

その一女学校これはこれはの顔ばかりと、人の悪口にいひつるは十幾年の昔にて、今は貴妃小町の色あるも、納言式部の才なくてはと、色あるも色なきも学びの庭へ通ふなる、実に有難の御世なれや、心利きたる殿原は女学校の門に斥候を放ちて、偵察怠りなきもあり、己れ自ら名のり出て、遠からむものは音にも聞け、近くは寄りて眼にも見よと、さすがにいひは放たねど、学識の高きを金縁の眼鏡にも示し、流行に後れぬ心意気を、洋服の仕

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