青空文庫

「結核症」の感想

結核症

けっかくしょう

初出:「随筆」1926(大正15)年10月

書き出し

おなじ結核性の病で歿した近ごろの文学者でも、やはり行き方に違ふところがあるやうに思ふ。正岡子規とか国木田独歩とかを一つの型と看做せば、高山樗牛とか綱島梁川とかは又一つの型のやうに思はれる。総じて結核性の病に罹ると神経が雋鋭になつて来て、健康な人の目に見えないところも見えて来る。末期になると、病に平気になり、呑気になり、将来に向つていろいろの計画などを立てるやうになるが、依然として鋭い神経を持つてゐ

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