青空文庫

「学生と先哲」の感想

学生と先哲

がくせいとせんてつ

――予言僧日蓮――

――よげんそうにちれん――

倉田百三50

書き出し

一予言者のふたつの資格日蓮を理解するには予言者としての視角を離れてはならない。キリストがそうであったように、ルーテルがそうであったように、またニイチェがそうであったように、彼は時代の予言者であった。普通の高僧のように彼を見るのみでは、彼のユニイクな宗教的性格は釈かれない。予言者とは法を身に体現した自覚をもって、時代に向かって権威を帯びて呼びかけ、価値の変革を要求する者である。予言者には宇宙の真理と

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