青空文庫

「我鬼」の感想

我鬼

がき

初出:「社会 創刊号」鎌倉書房、1946(昭和21)年9月20日

坂口安吾22

書き出し

秀吉は意志で弱点を抑へてゐた、その自制は上り目の時には楽しい遊戯である。盛運の秀吉は金持喧嘩せず、心気悠揚として作意すらも意識せられず、長所だけで出来あがつた自分自身のやうであつた。彼は短気であつたが、あべこべに腹が立たなくなり、馬鹿にされ、踏みつけられ、裏切られ、それでも平気で、つまり実質的な自信があつた。家康に卑屈なほどのお世辞を使ひ、北条の悪意のこもつた背信に平然三年間も人事のやうに柳に風、

2017/08/31

3d4493461854さんの感想

凄まじき人の心。ここまで書けるか。安吾ならでは。しかし本当にいた秀吉、秀次、ここまで凝縮はしてないだろうな。

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