青空文庫

「紫大納言」の感想

紫大納言

むらさきだいなごん

坂口安吾33

書き出し

昔、花山院の御時、紫の大納言という人があった。贅肉がたまたま人の姿をかりたように、よくふとっていた。すでに五十の齢であったが、音にきこえた色好みには衰えもなく、夜毎におちこちの女に通った。白々明けの戻り道に、きぬぎぬの残り香をなつかしんでいるのであろうか、ねもやらず、縁にたたずみ、朝景色に見惚れている女の姿を垣間見たりなどすることがあると、垣根のもとに忍び寄って、隙見する習いであった。怪しまれて誰

2024/09/16

阿波のケンさんさんの感想

良く言えばえば純愛、悪く言えば命まで落とした色ボケ坊っちゃん貴族の話。ただ一気に読ませる力のある作品だ。

2020/11/25

5aa7ac1702e7さんの感想

不思議

2016/10/31

652a80165a76さんの感想

男の欲望と傲慢さを見た。 美しい天女の探し物を手に入れ、天女を拐かしてしまう。笛を返してほしいとせがむ天女になんとか体の関係を持とうとする。 そして盗賊に襲われてあっさり天女の笛を渡してしまう。 その事に悲しむ天女となし崩しに通じてしまう。 その後笛を求めて盗賊を追い、殴られ、蹴られボロボロになって気を失い、目が覚めると醜い姿の怪異、きのこに出会う。恐ろしさに気を失うと喉が乾いて目覚める。身勝手な大納言が最期は川に流されてしまう話。 平安の情緒とも言える色好みも現代に合わせてみれば50を過ぎた贅肉男が嫌がる女を無理矢理に手籠めにして肉欲に溺れて身を滅ぼす話。 やはり色男が主役でないと雅な空気は出ないらしい。

1 / 0