青空文庫

「沼のほとり」の感想

沼のほとり

ぬまのほとり

――近代説話――

――きんだいせつわ――

初出:「思索」1946(昭和21)年4月

書き出し

佐伯八重子は、戦争中、息子の梧郎が動員されましてから、その兵営に、二回ほど、面会に行きました。二回目の時は、面会許可の通知が、さし迫って前日に届きましたため、充分の用意もなく、一人であわてて駆けつけました。そして、長く待たされた後、ゆっくり面会が出来ました。帰りは夕方になりました。兵営から鉄道の駅まで、一里ばかり、歩きなれない足を運びました。畑中の街道で、トラックが通ると濛々たる埃をまきあげました

2021/05/18

19双之川喜41さんの感想

 列車の切符が 売り切れということが その頃はあった。 帰るすべを 失った女を 見ず知らずの婦人が 自宅に泊めてくれる。 後日 御礼に訪れたところ 捜しても 訊いても見つからない。 地の文が 美しいと感じた。

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