青空文庫

「ジャン・クリストフ」の感想

ジャン・クリストフ

ジャン・クリストフ

03 第一巻 曙

03 だいいっかん あかぼの

書き出し

いずれの国の人たるを問わず、苦しみ、闘い、ついには勝つべき、あらゆる自由なる魂に、捧ぐ。ロマン・ローラン昼告ぐる曙の色ほのかにて、汝が魂は身内に眠れる時……——神曲、煉獄の巻、第九章——一うち湿りたる濃き靄の薄らぎそめて、日の光おぼろに透し来るごとくに……——神曲、煉獄の巻、第十七章——河の水音は家の後ろに高まっている。雨は朝から一日窓に降り注いでいる。窓ガラスの亀裂のはいった片隅には、水の滴りが

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