みちづれ
初出:「中央公論」1924(大正13)年9月
書き出し
君は夜道をしたことがあるかね。……なに、都会の夜道なら少しくらいって、馬鹿なことを云っちゃいけない。街灯が至る所に明るくともっていて、寝静まってるとは云え人間の息吹きが空気に籠っていて、酔っ払いや泥坊や警官や犬や猫などがうろついてる、都会の街路を夜更けに歩いたからって、それで夜道をしたと云えるものかね。僕の云うのは、そんななまやさしいんじゃない。見渡す限り山や野や畠ばかりで、何里という間人家もなく…
19双之川喜41さんの感想
田舎の人は 夜道をする時は どんな明るい月夜でも 必ず 提灯を つけると言う。 かすかな蝋燭の光を 足元の 目印にして 進んで行くと言う。 軽い不思議話が いくつか書かれている。