くすのきのはなし
初出:「文章世界 第拾四卷第四號」博文堂、1919(大正8)年4月1日
書き出し
その頃私の家は田舎の広い屋敷に在った。屋敷の中には、竹籔があり池があり墓地があり木立があり広い庭があり、また一寸した野菜畑もあった。私は子供時代に、屋敷から殆んど一歩もふみ出さないで面白く遊び廻ることが出来た。そして私の幼い心の最大の誇りは、屋敷の隅にある大きい楠だった。数十間真直に聳えた幹の根元は、それ全体が瘤のように円く膨らんで、十尋に余るほどの大きさだった。その根元の所から小さな若芽が幾つも…
8eb05d040692さんの感想
物悲しい物語だけど心が洗われる感じがしました。
b86b7f708c75さんの感想
非常に感慨深い話でアニメの物語に思えました。