青空文庫

「貝殻追放」の感想

貝殻追放

かいがらついほう

010 「海上日記」の序

010 「かいじょうにっき」のじょ

初出:「三田文學」1917(大正6)年11月号

書き出し

大正元年の秋北米合衆國に渡り同三年の初夏の頃迄東部マサチュセツ州ケムブリツヂの學校町の下宿の二階に一年あまりを送つた間に書いたものを集めて一册とした。その頃自分はそれ迄に書いた自分の作品の誇張と衒氣に冷汗を覺えると同時に世上行はるる小説戲曲評論の類の小悧巧と恫※に厭氣がさし先づ努めて自分の持つてゐる慣習的の技巧を振捨てようと考へた。所謂小説らしい小説やお芝居らしい戲曲と絶縁する爲めの消極的手段とし

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