青空文庫

「貝殻追放」の感想

貝殻追放

かいがらついほう

007 愚者の鼻息

007 ぐしゃのはないき

初出:「三田文學」1918(大正7)年7月号

書き出し

人をつかまへて親切めかして忠告するのは、人をつかまへて無責任に罵倒するのと同じ位いい氣持なものである。これは自分の座右の銘では無い。大正七年二月深川區猿江町吉村忠雄と封筒には署名し、半紙七枚に鐵筆で細かく書いた「水上瀧太郎君に與ふ」といふ文章に次郎生と名告つた人から難詰状を受取つた時に、ふと自分の腦裡に浮んだ安價なる詭辯である。吉村忠雄氏事次郎生、若しくは次郎生事吉村忠雄氏、或はもつと正確にいへば

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