青空文庫

「石川啄木と小奴」の感想

石川啄木と小奴

いしかわたくぼくとこやっこ

初出:「週刊朝日」1929(昭和4)年12月8日号

野口雨情13
創作背景回顧的文壇交友歴史的背景叙情的懐古静謐

書き出し

--石川啄木が歿つてからいまだ二十年かそこらにしかならないのに、石川の伝記が往々誤り伝へられてゐるのは石川のためにも喜ばしいことではない、況んや石川が存生中の知人は今なほ沢山あるにも拘はらず、その伝記がたまたま誤り伝へられてゐるのを考へると、百年とか二百年とかさきの人々の伝記なぞは随分信をおけない杜撰なものであるとも思へば思はれます。ですから一片の記録によつてその人の一生を速断するといふことは、考

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