青空文庫

「野人生計事」の感想

野人生計事

やじんせいけいごと

作家の日常創作背景文学批評分析的回顧的憂鬱

書き出し

一清閑「乱山堆裡結茅蘆已共紅塵跡漸疎莫問野人生計事窓前流水枕前書」とは少時漢詩なるものを作らせられた時度たびお手本の役をつとめた李九齢の七絶である。今は子供心に感心したほど、名詩とも何とも思つてゐない。乱山堆裡に茅蘆を結んでゐても、恩給証書に貯金の通帳位は持つてゐたのだらうと思つてゐる。しかし兎に角李九齢は窓前の流水と枕前の書とに悠悠たる清閑を領してゐる。その点は甚だ羨ましい。僕などは売文に餬口す

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