たまがわのくさ
書き出し
——これは、そゞろな秋のおもひでである。青葉の雨を聞きながら——露を其のまゝの女郎花、浅葱の優しい嫁菜の花、藤袴、また我亦紅、はよく伸び、よく茂り、慌てた蛙は、蒲の穂と間違へさうに、(我こそ)と咲いて居る。——添へて刈萱の濡れたのは、蓑にも織らず、折からの雨の姿である。中に、千鳥と名のあるのは、蕭々たる夜半の風に、野山の水に、虫の声と相触れて、チリチリ鳴りさうに思はれる……その千鳥刈萱。——通称は…
或る女
美少女
武蔵野
d9650d17c394さんの感想
今日は泉鏡花の誕生日と言うことで、秋の作品を読んでみた。 つくづく美しい文章を書く人だなと思う。 奥さんとの掛け合いも微笑ましい。