青空文庫

「浮かぶ飛行島」の感想

浮かぶ飛行島

うかぶひこうとう

初出:「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1938(昭和13)年1月~12月

海野十三313
SF的想像力歴史的背景異国情緒軍艦生活叙情的緊張軽妙

書き出し

川上機関大尉の酒壜わが練習艦隊須磨、明石の二艦は、欧州訪問の旅をおえて、いまやその帰航の途にあった。印度を出て、馬来半島とスマトラ島の間のマラッカ海峡を東へ出ると、そこは馬来半島の南端シンガポールである。大英帝国が東洋方面を睨みつけるために築いた、最大の軍港と要塞とがあるところだ。そのシンガポールの港を出ると、それまでは東へ進むとはいえ、ひどく南下航路をとっていたのが、ここで一転して、ぐーっと北に

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