青空文庫

「ふしぎ国探検」の感想

ふしぎ国探検

ふしぎくにたんけん

初出:「ラジオ仲よしクラブ」1947(昭和22)年9月号~1948(昭和23)年7月号

海野十三153
SF的想像力少年の日常怪奇異国情緒叙情的懐古緊張

書き出し

夏休の宿題やけ野原を、東助とヒトミが、汗をたらしながら、さまよっていた。夏のおわりに近い日の午後のことで、台風ぎみの曇り空に、雲の行き足がだんだん早くなっていく。東助少年は手に捕虫網をもち、肩からバンドで、毒ビンと虫入れ鞄とを下げていた。ヒトミの方は、植物採集用のどうらんを肩から紐でつっていた。この二人の少年少女は同級生であるが、夏休みの宿題になっている標本がまだそろわないので、今日はそれをとりに

1 / 0