ちんもくのとう
書き出し
高い塔が夕の空に聳えている。塔の上に集まっている鴉が、立ちそうにしてはまた止まる。そして啼き騒いでいる。鴉の群れを離れて、鴉の振舞を憎んでいるのかと思われるように、鴎が二三羽、きれぎれの啼声をして、塔に近くなったり遠くなったりして飛んでいる。疲れたような馬が車を重げに挽いて、塔の下に来る。何物かが車から卸されて、塔の内に運び入れられる。一台の車が去れば、次の一台の車が来る。塔の内に運び入れられる品…
蒲団
『東洋美術図譜』
デンマルク国の話