青空文庫

「個性というもの」の感想

個性というもの

こせいというもの

初出:「輝ク」1935(昭和10)年2月17日号

下層階級の描写女性の内面文明開化社会疎外分析的鬱屈

書き出し

あるまじめな女のひとが次のような話をした。「私は十三四からずっと印刷工場の女工をやったんですが、女工といっても職場で気持がちがいますよ。私たちは、拾うものを片端から自分の生活に関係なく読むもんだから文化的な水準は一等高いけれど、どうしても文学少女みたいになっちゃうんです。それが印刷で働いたものの一番の弱点だと思います。」私はその話から、有名なフォード自動車工場の有様を思い起した。あすこは能率増進の

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