青空文庫

「女の歴史」の感想

女の歴史

おんなのれきし

そこにある判断と責任の姿

そこにあるはんだんとせきにんのすがた

初出:「婦人画報」1940(昭和15)年6月号

恋愛観の相対化文学批評自己認識内省的分析的

書き出し

数人の若い女のひとたちが円く座って喋っている。いろんな話の末、映画のことになって、ひとりの人に、あなたは誰がお好き?ときいた。そのひとは房々と長く美しく波うたせてある髪を瀟洒な鼠色スーツの肩で一寸揺って、さあ、と口ごもっている。きまりわるいのかしらと思って、私は自分からロゼエの名などあげて、あなたは?ともう一遍云ったら、そのひとはいかにも生活から遠くのことでも云っている調子で、その映画のなかでさえ

1 / 0