青空文庫

「梨の実」の感想

梨の実

なしのみ

伝説の翻案少年の日常童話的ファンタジー叙情的回顧的幽玄

書き出し

私がまだ六つか七つの時分でした。或日、近所の天神さまにお祭があるので、私は乳母をせびって、一緒にそこへ連れて行ってもらいました。天神様の境内は大層な人出でした。飴屋が出ています。つぼ焼屋が出ています。切傷の直ぐ癒る膏薬を売っている店があります。見世物には猿芝居、山雀の曲芸、ろくろ首、山男、地獄極楽のからくりなどという、もうこの頃ではたんと見られないものが軒を列べて出ていました。私は乳母に手を引かれ

2024/04/24

19双之川喜41さんの感想

 空から 梨の実が 降ってくる 大道芸は 客寄せに 初めは 縄を するすると 空中に 昇って行かせ 群衆の 人目を引き 足を 止めさせる ことから 始まる。その縄の 上かたから 少年が ばらばらと 死体となって 墜ちてくるので 同情した 見物人は 競って 投げ銭をする。まずもって とりあえず 人目を引く 仕掛けは なにやら 音楽や 演劇の 構成にも 似ていて 成るほどと 思わせるのである。じらしておいて 結果 箱の中から 生きた 少年が 現れるという 趣向である。

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