青空文庫

「よもの眺め」の感想

よもの眺め

よものながめ

初出:「近代文学」第一巻第一号、1946(昭和21)年1月

創作背景文学不信文明開化分析的憂鬱

書き出し

この数年の間、私たちは全く外国文学から遮断されて暮して来た。第一次欧州大戦の後、ヨーロッパの文学が、どんなに変化したかということについては、或る程度知ることが出来ていた。けれども、それにしても十分ということは出来ず例えば「チボー家の人々」は、主人公である青年が、大戦を経た若い時代の精神生活の推移として、世界観を変革されてゆく部分になると、翻訳は頓挫してしまった。世界の歴史の進展によって、生きている

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