青空文庫

「弓町より」の感想

弓町より

ゆみまちより

初出:「東京毎日新聞」1909(明治42)年11月30日、12月2日~7日

石川啄木23
創作背景回顧的文学不信自己認識内省的分析的憂鬱

書き出し

食うべき詩詩というものについて、私はずいぶん長い間迷うてきた。ただに詩についてばかりではない。私の今日まで歩いてきた路は、ちょうど手に持っている蝋燭の蝋のみるみる減っていくように、生活というものの威力のために自分の「青春」の日一日に減らされてきた路筋である。その時その時の自分を弁護するためにいろいろの理窟を考えだしてみても、それが、いつでも翌る日の自分を満足させなかった。蝋は減りつくした。火が消え

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