青空文庫

「文学における古いもの・新しいもの」の感想

文学における古いもの・新しいもの

ぶんがくにおけるふるいもの・あたらしいもの

「風雲」について

「ふううん」について

初出:「行動」1934(昭和9)年12月号

作家の日常家族不和文学批評分析的厳粛

書き出し

これまで主として詩、評論の仕事をしてきた窪川鶴次郎が、今度『中央公論』に発表した小説「風雲」については、きっとさまざまの人の批評があるであろうと思う。私としては、この作者が先ずこういうところから階級人の現実について省察しはじめた態度に、この人らしい着実な階級的勇気というようなものを感じた。「風雲」には、竹造という文化団体関係の「対人関係における気の弱さ」をもった一人の階級人が主人公とされている。作

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