青空文庫

「文学の流れ」の感想

文学の流れ

ぶんがくのながれ

初出:「三田新聞」1938(昭和13)年6月10日号

作家の日常内省文学批評社会疎外分析的厳粛憂鬱

書き出し

いつの時代でも、技師や官吏になろうとする人の数より、作家になろうとする青年の数はすくなかった。今の時代は、猶そうであろう。文学を愛しつつも、作家としての生活に様々の意味で危惧を感じさせるような事情がこの二三年間にたかまって来ている。経済的な点で、作家として食えるか食えないかということであれば、明治大正から現代にかけて活動している作家の殆ど皆が、あやうい綱をわたって来ているのである。この二三年の間に

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